どうもSNです。今回は京大院機械理工学専攻平成24年機械力学の2を解説したいと思います。
ガバガバなところがあったり間違っているかもしれませんが解答の参考にしてください。
なお問題をそのまま載せるのは権利の都合上まずいと思うので載せません。
問題が欲しいという方はコメントするかtoriatama321@gmail.comに連絡してください。
問題を解くのに必要な知識
・回転運動の運動エネルギー
・棒の慣性モーメント
解答本文
前半はラグランジュの運動方程式を立てる問題で後半は計算ゲーです。最後の問題は工夫が必要なのでちょっと難しいかな。
2-1(1)系の運動エネルギーを求める問題
密度一様と書いてあるので棒は剛体です。なので運動エネルギーは回転運動の運動エネルギーも考慮する必要があります。回転運動の運動エネルギーは重心周りの慣性モーメントをIGとすると
となります。IGを求めるために下図のように棒の重心を原点としたz軸をとり、微小部分dzを考えます。
微小部分の質量dmは
となるので重心周りの慣性モーメントIGは
となります。これより回転運動の運動エネルギーは
になります。次に並進運動の運動エネルギーを求めます。棒の重心の座標を(x1, y1)とすると
なので
となります。これより系の運動エネルギーTは質点と棒のものを考慮して
となります。
2-1(2)系のポテンシャルエネルギーを求める問題
系のポテンシャルエネルギーUは
となります。
2-1(3)系のラグランジアンを求める問題
(1)と(2)より系のラグランジアンLは
となります。
2-2(1)ラグランジュの運動方程式を求める問題
ラグランジアンLは
なのでxに関するラグランジュの運動方程式は
と
より
次にθに関するラグランジュの運動方程式は
と
より
また、φに関するラグランジュの運動方程式は
と
より
となります。
2-2(2)xをθとφの関数で表す問題
式(1)を変形すると
となります。これを積分して初期条件
を適用すれば
となります。これをさらに積分して初期条件
を適用すればxは
と表されます。
2-2(3)θとφをtの関数で表す問題
xを消去するために式(4)を式(2)と式(3)に代入します。
この2式を足したり引いたりしてどちらかの文字を消去して1文字だけの式にしようとしてもなかなか上手くいかないので片方の文字を消去するのを諦めて
とすることを考えます。これは単振動を表す微分方程式でこう表せれば
とθとφの関数がtの関数として表せます。ここでmをある定数として式(5)+式(6)×mで式(7)の関係が得られるとします。式(5)+式(6)×mは
なので式(7)のような関係を満たすとき
となります。こうなるには係数の比が等しい、つまり
が必要となり、これよりmを求めると
これを式(8)に代入すれば
なのでω1、ω2をそれぞれ
とすればA1、A2、B1、B1を定数として
これらの両辺を微分して
これらに初期条件を適用すると定数は
と求まるので
この2式より片方の文字が消去できてθおよびφは
と求まります。
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