どうもSNです。今回は京大院機械理工学専攻平成27年機械力学の2を解説したいと思います。
ガバガバなところがあったり間違っているかもしれませんが解答の参考にしてください。
なお問題をそのまま載せるのは権利の都合上まずいと思うので載せません。
問題が欲しいという方はコメントするかtoriatama321@gmail.comに連絡してください。
問題を解くのに必要な知識
・弦の運動方程式
解答本文
弦の運動方程式を求めて一般解を求める問題です。レベルとしては簡単な方かな。
2-1 弦の微小部分に働く力を考える問題
弦の微小微分dxを考えます。ただし、座標xにおけるたわみ角をθとします。張力Tは一定で振動中も変化しないと仮定しているので弦の微小部分に働く力の様子は下図のようになります。
以上より微小部分の左端に働く力のy方向成分は
微小部分の右端に働く力のy方向成分は
となります。ここで弦の振動が微小なので
と近似できます。以上より微小部分に働く力のy方向成分は
2-2 弦の変位の運動方程式を導出する問題
微小部分の質量は
であり、加速度は
となります。よって運動方程式の質量×加速度の項は
となります。これと2-1より弦の運動方程式は
あとはこれの右辺を問題で示されている
となるように変形します。たわみ角θは
なので式(I)の右辺は
これより式(I)は
となります。cを
とすれば式(1)が得られます。これは高校物理でおなじみの弦を伝わる波の速度ですね。
2-3 (1)境界条件を適用して定数を求める問題
弦は両端で固定されているので弦の変位は0となります。つまり境界条件は
となります。これを式(2)
に適用して定数Pとαを求めていきます。まず、1つめの境界条件よりPは0と求まり、2つ目の境界条件より
なのでこれよりαは
2-3 (2)波形の一般解を求める問題
解の重ね合わせより一般解はAn、Bnを定数とすると
となります。初期変位(t=0での波形)と初期速度(t=0での速度)が与えられれば定数An、Bnが決定できます。
以下その方法を示します。まず初期変位は
次に初期速度は
より
式(III)と式(IV)の両辺に
をかけて全長にわたって積分すると
となります。ここで積分
がm=nのとき
m≠nのとき
であることから、式(V)と式(VI)より定数An、Bnが次のように求めらます。それぞれ計算すると
となり初期変位と初期速度が与えられればこの式より定数をそれぞれ決定でき一般解が求めらるというわけです。
2-4 弾いていない鍵盤が鳴る理由を説明する問題
この現象の理由は鍵を叩いたときに生じた振動数が1オクターブ高い弦の固有振動数に等しく共振が発生したためだと思います。
以上でこの記事は終わりです。最後まで読んでくれてありがとうございました。
人気ブログランキング |
にほんブログ村 |