Yahoo!知恵袋で面白い問題を発見して解いてみたので記事として残しておきます。
この曲がり梁の問題は東大院(H26年のI(4), (5), (6))や東工大院(H29年の問題2)で出題されているのでぜひ押さえておきたいですね。
途中計算はかなりハードで打ち込むのがめんどくさかったので基本的に省略しています。計算の練習だと思って自分の手で頑張って計算してみてください。
さて、さっそくですが問題は以下の通りです。問題の出典はこの質問です。
平均半径Rの1/4半円形型の片持ち円輪ABがあり、一端Bを固定して、他端Aに鉛直方向の荷重Pを付与した時、円輪の曲げモーメントのみを考慮して、自由端Aの鉛直方向の変位δyと、水平方向の変位δhを求めよ。ただし、円輪ABの質量は無視できるものとし、その曲げ剛性はEI(N・m^2)と仮定する。
ってな感じですね。
では、さっそく解答です。
まず、水平方向の変位も聞かれているので下図のようにA端に水平方向の荷重Qを仮定し、θ座標を時計回りにとります。
梁の断面における曲げモーメントを求めるために梁を下図のように座標θの断面で切断します。
この断面における曲げモーメントをMθとして断面より左側の部分においてモーメントのつりあいを考えると モーメントのつり合い式は
となります。
これと
よりMθは
となります。あとはカスチリアノの定理で変位を求めるだけです。
弾性ひずみエネルギーをUとするとカスチリアノの定理より鉛直方向の変位δyおよび水平方向の変位δhはそれぞれ
となります。この記事での計算テクニックを使えばUを計算しなくても求めることができます。
これを用いれば
より
となります。ここで
なのでこれを式(5)、(6)に代入すると
となります。ここでQは仮定したものなのでQ=0とすれば
となって答えが求まります。
一応参考までにUを求めておくと
となり、これをP、Qで偏微分してQ=0とすると上の値に一致するのでおそらく計算ミスもないと思います。
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