今回は東大院機械工学専攻平成28年材料力学の大問Iを解説したいと思います。
ガバガバなところがあったり間違っているかもしれませんが解答の参考にしてください。
なお問題をそのまま載せるのは権利の都合上まずいと思うので載せません。
問題が欲しいという方はコメントするかtoriatama321@gmail.comに連絡してください。
この問題を解くのに必要な知識
・応力とひずみの関係
・降伏応力
・塑性変形後の挙動
解答本文
さて、この問題ですが(2)までは基本的な問題で誰でも解ける問題だと思います。
(3)の荷重を取り去っていく問題をどう扱っていくかが重要になります。
では解いていきたいと思います。
(1)接合されている棒の変形問題
まずは棒①、②に生じる応力をそれぞれσ₁、σ₂とします。
力のつり合いより
次に棒①と②は接合されているのでひずみが等しいことから
式(I)と式(II)よりそれぞれの応力は
となります。Pは式(III)においてσ₁=σyとしてPについて解けば
となり、このときの伸びuは
となります。
(2)片方の棒が降伏した後の挙動を考える問題
棒①の応力は降伏後はσyで不変なので力のつり合い式は
となるからこれより棒②の応力は
となり、棒②は弾性変形するのでこのときの変位は
となります。
(3)降伏後に除荷を行う問題
荷重ーPaが棒に作用する場合、つまり(1)とは逆向きに荷重Paが作用した場合を考えます。これと(2)で得られた応力を重ね合わせることによって応力を考えます。
荷重ーPaが棒に作用する場合に棒①、②に生じる応力をそれぞれσ'₁、σ'₂とすればこの時の力のつり合い式は
棒①と棒②は接合されていてひずみは等しいので
式(IV)と式(V)より応力はそれぞれ
となります。これと(2)で得られた応力を重ね合わせれば求める応力σI、σIIはそれぞれ
と求まります。また棒②は常に弾性変形するからひずみは
となります。
人気ブログランキング |
にほんブログ村 |