意識他界系大学院生のクソブログ

院試が終わったので体験談だったり解説をゆったりと書いていこうかなと思っています。院試関係ない日記も書きます。

【院試解答】東大院機械工学専攻H30流体力学III

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今回は東大院機械工学専攻平成30年流体力学IIIを解説したいと思います。 ガバガバなところがあったり間違っているかもしれませんが解答の参考にしてください。 なお問題をそのまま載せるのは権利の都合上まずいと思うので載せません。 問題が欲しいという方はコメントするかtoriatama321@gmail.comに連絡してください。それではさっそくやっていこうと思います。

 

 

問題を解くのに必要な知識

ナビエ・ストークス方程式

ニュートンの粘性法則

 

解答本文

(1)連続の式を立式する問題

軸方向の流れは存在しないので

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です。流れは周方向に一様となっているので

f:id:bloodystream:20201213173951p:plain

となります。以上より円筒座標系の連続の式は

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と簡略化されます。

(2) 境界条件を答える問題

境界条件は問題設定より

f:id:bloodystream:20201213174128p:plain

となります。

(3)微分方程式を解くだけのサービス問題

式(III)の両辺を積分定数をC1として積分すると

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となります。ここで境界条件

f:id:bloodystream:20201213174307p:plain

よりC1=0なので

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となります。

(4)ナビエ・ストークス方程式を立式する問題

式(I)より軸方向のナビエ・ストークス方程式

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となるのでpはxの値によらないことが分かります。また、流れが層流であることから軸方向の速度勾配は存在しないのでこれらより

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となるので式(II), (IV), (VI)より周方向のナビエ・ストークス方程式

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となります。式(V)と(VII)よりpはrのみの関数と分かり、これと式(II), (IV), (VI)より半径方向のナビエ・ストークス方程式

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と簡略化されます。

(5)微分方程式を解くだけのサービス問題

式(V)の両辺を積分定数をC2, C3として積分するとuθは

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となります。これに(2)の境界条件

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を適用してC2, C3の値をそれぞれ求めると

f:id:bloodystream:20201213175139p:plain

となるのでuθは

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となります。

(6)ニュートンの粘性法則からトルクを求める問題

ニュートンの粘性法則よりトルクτは

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で求められます。ここでduθ/drは式(IX)を微分すると

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となるのでr=R1のときのduθ/drの値は

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よってトルクτはこれを代入すれば

f:id:bloodystream:20201213175635p:plain

と求まります。

(7)計算ゲー

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よりR1は

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と表せるのでこれを用いると式(IX)は

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と表せます。式(X)を式(VIII)に代入すると

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となるのでこれを積分定数をC4として積分するとpは

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となります。外筒面の圧力p2は式(XII)にr=R2を代入して

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となり、内筒面の圧力p1は式(XII)にr=R1=R2/√2を代入して

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となるので圧力差Δpは

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と求まります。

 

以上で問題は終わりです。見てくれてありがとうございました!

 


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