今回は東大院機械工学専攻平成30年流体力学IIIを解説したいと思います。 ガバガバなところがあったり間違っているかもしれませんが解答の参考にしてください。 なお問題をそのまま載せるのは権利の都合上まずいと思うので載せません。 問題が欲しいという方はコメントするかtoriatama321@gmail.comに連絡してください。それではさっそくやっていこうと思います。
問題を解くのに必要な知識
・ニュートンの粘性法則
解答本文
(1)連続の式を立式する問題
軸方向の流れは存在しないので
です。流れは周方向に一様となっているので
となります。以上より円筒座標系の連続の式は
と簡略化されます。
(2) 境界条件を答える問題
境界条件は問題設定より
となります。
(3)微分方程式を解くだけのサービス問題
となります。ここで境界条件
よりC1=0なので
となります。
(4)ナビエ・ストークス方程式を立式する問題
式(I)より軸方向のナビエ・ストークス方程式は
となるのでpはxの値によらないことが分かります。また、流れが層流であることから軸方向の速度勾配は存在しないのでこれらより
となるので式(II), (IV), (VI)より周方向のナビエ・ストークス方程式は
となります。式(V)と(VII)よりpはrのみの関数と分かり、これと式(II), (IV), (VI)より半径方向のナビエ・ストークス方程式は
と簡略化されます。
(5)微分方程式を解くだけのサービス問題
式(V)の両辺を積分定数をC2, C3として積分するとuθは
となります。これに(2)の境界条件
を適用してC2, C3の値をそれぞれ求めると
となるのでuθは
となります。
(6)ニュートンの粘性法則からトルクを求める問題
ニュートンの粘性法則よりトルクτは
で求められます。ここでduθ/drは式(IX)を微分すると
となるのでr=R1のときのduθ/drの値は
よってトルクτはこれを代入すれば
と求まります。
(7)計算ゲー
よりR1は
と表せるのでこれを用いると式(IX)は
と表せます。式(X)を式(VIII)に代入すると
となります。外筒面の圧力p2は式(XII)にr=R2を代入して
となり、内筒面の圧力p1は式(XII)にr=R1=R2/√2を代入して
となるので圧力差Δpは
と求まります。
以上で問題は終わりです。見てくれてありがとうございました!
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